五月(皐月:さつき)晴れと、茶摘みの盛んな春から夏(暦の上では立夏から)への移りかわりの頃になりました。穀雨(4月20日頃)からの60日間は、すっかり陽気が多くなって、体内の心がよく働き、陽気が多くなります。脈が浮きやすい時期で、陽明経脈の気が盛んになります。
夏の養生法
夏の3ヶ月を蕃秀(ばんしゅう)とも言います。草木が成長し、万物がしげり、花が咲き、陽気が最高潮に達する時期。「この時期は、太陽が沈むと寝て、日の出とともに起きる。日中が長いけれどなまってはいけない。適当に運動して、1日1日発汗するようにこころがける。気分的にも発散するような気持でいるとよい。もし、夏に陽気を発散しないと、体内に熱がこもって病気になりやすい。体内で陽気の多いところは心で、熱の多い心にさらに熱がこもって心臓を悪くしやすい。また、陽気を発散しないと、体全体も暑く感じだします。そうなると、冷房や冷飲を欲するようになります。これを夏の間つづけると、下痢しやすくなります。現代の冷房病は、夏の養生法を守れば防げる」という教えがあります。
「暑さ、湿気、冷え」が夏の体調不良の原因の場合には、「気、血、津液」という、どれも水穀の精微からつくられ、人体を構成すると同時に、その生命活動を維持する基本物質を補う必要があると考えます。
「心の陽気が不足したときは、辛味を用い、熱が多いときは苦みで冷やし、心が緊張しすぎているときは甘味でゆるめる」という教えもあります。
気温と湿度の高い日がつづく夏の気象の場合には、さまざまな体調不良を引き起こしやすく、夏バテなどになりやすい、体力が奪われやすい時期。夏にあまり汗の出ない人、夏に冷える人、低血圧の人などは、夏になると体調をくずしやすくなります。また、心臓病が持病としてある人も、夏のすごしかたにはきをつけましょう。
令和3年5月16日(日曜日)におこなわれる予定だった函館支部の定例講習会は、首都圏などの緊急事態宣言の再発令、新型コロナウイルス禍の状況などにより、会員がいらっしゃることができなかっため、延期することになりました。
私達は、この時期から熱中症、冷房病、紫外線などにも注意をしながらすごし、日日栄養を摂取し、体の症状は治療をし免疫力を上げ、健康状態に留意をしながら、健康管理、健康維持に参与させていただくものであります。
来月の支部の定例講習会は、令和3年6月20日(日曜日)を予定しております。
