12月(師走)、立冬後から立春の前日までを冬としますが、本格的な冬の到来を感じはじめる頃であり、「大雪:たいせつ」の頃は、日本海側は雪が降りはじめ、太平洋側は乾燥した晴天になることがあります。「冬帝:とうてい」は冬の漢名。
この頃、寒冷により植物などが枯れることがありますが、花のない冬の季節に空が晴れ、風に送られ雪が舞うことがあり、「風花:かざばな、かざはな」という風雅な名でよばれます。きわめて寒い日に咲く花であります。
12月上旬の寒さが次第に厳しく感じられつつある頃、思いがけなく風の弱い、春のようなぽかぽか陽気になることがあり、このような暖かい好天は「冬日和:ふゆびより」とよばれます。
冬至(とうじ)の頃は、暦のうえでは冬の真ん中にあたり、この日を境に日脚(ひあし)はのびはじめます。
気温が冷えこみ、空気が乾燥する冬は、季節病の発症が多い季節であり、厳しい寒さ、冷えこみが、体の機能に負担をかけ、病気をひきおこすことがあります。日日の気象状況の変化に注意をはらい、しっかりとした予防策が必要になります。神経痛やリウマチの人は、冬のように急激に気温が低くなる時期になると、痛みがでやすくなります。多くの冬の季節病と同じく、体が冷え、血液の循環が悪くなるのが原因。また、気圧や湿度の変化とも影響し、天気が崩れ、湿度が高くなったり、気圧がさがった気象状況になると、痛みが出ることが多くなる場合があります。
施術師が診察する場合には、陽気の変化が不足か有余かを知り、生活環境や年令を考慮し、また、季節や患者の精神状態も考えながら診察していきます(陽気をたいせつにし、陰気と陽気を調和させて、健康を保たせます)。
令和4年12月18日(日)に、函館支部の定例講習会をおこないました。午前の講義は、中屋 治夫先生の「わかりやすい経絡治療 第22章 経絡調整の類別とその展望」でした。中屋治夫先生が、会場にいらっしゃることが出来ませんでしたので、阿部孝先生に代読発表をしていただきました。治験などの内容をとりいれた発表で、会員からは、たくさんの質問や意見が交わされました。午後は、基本刺鍼からはじまり、小里方式へとうつりました。それぞれが、技術の講習をおこない、充実したときを過ごすことができました。
本年も、当会をご支援いただき、どうもありがとうございました。来月の支部定例講習会は、令和5年1月15日(日)におこないます。

◯体の病苦は早めに治療をし、体全体の経絡のバランスを整え、自然治癒力や免疫力などの生命力を高め、来年よい年を迎えましょう。