令和6年9月の支部定例講習会がおこなわれました。

長月(ながつき)(陰暦)9月 7日の白露(はくろ)(草木に露が凝って白く見え、秋の気配が濃くなる頃)、9日の重陽(ちょうよう)(陽[めでたい数]の九が重なることから)を過ぎると、日差しは同じだとしても、秋晴れの日があったり、夜から朝にかけて大気が冷えこみ、秋冷えの日があったりと、少しずつ秋らしさを感じるようになっていきます。「秋の3ヶ月を(よう)(へい)と言い、万物が実を結ぶ頃、陽気が少なくなり、皮膚すべてがひきしまり、人体の陽気も、体内部へ深く収納される時期だ」ということが教えられています。残暑はまだ感じますが、朝夕は涼しさを感じるようになっていきます。この季節は、夏の暑さのために内蔵が弱っていたり、夏場の疲れが体にあらわれたりしやすくなると教えられています。本来であれば、大気自然から原気を吸収し、冬にそなえる頃であります。

令和6年9月15日(日)に函館支部の定例講習会がおこなわれました。いつものように、明るい元気な挨拶を交わし、講習会がはじまりました。この日は、令和6年8月25日、26日におこなわれました 『第13回 国際指導者研修会』 に出席したあとの、支部講習会となりました。午前は『脈のみかた』や『取穴』についての講義に、意見や質問が多くあり、活気にみちあふれた講習会になりました。午後は 『第13回 国際指導者研修会』 で技術習得した内容の復習を交えながら 『基本刺鍼』と『小里方式』 の実技指導をおこないました。このたびも、充実した支部定例講習会となりました。
来月の函館支部の定例講習会は、令和6年10月20日(日)におこないます。

午前中の講義、講習のようす
検脉をしながらの技術指導のようす

令和6年7月の支部定例講習会がおこなわれました。

 文月(陰暦)7月 半夏生の頃には、日本各地で梅雨の雨季が明け、小暑の頃には本格的な夏の暑さを感じるようになっていきます。夏の土用の夏の盛りの頃は、蒸し暑い日本の夏らしさを感じる頃。「夏は成長するための陽気盛んに暑くなければならない」という教えがありますが、盛夏の主気の『暑』を過度に受けたばあい、生体の生き抜くリズムが乱されて病因となり、暑には昇散という特性があるので、頭痛、発熱、口渇・咽喉乾く、多汗・大汗、胸苦しさ、息切れ、尿量の減少、目眩(めまい)、脱力感などの病症があらわれやすいと言われています。また、夏季の気候は、温度、湿度ともに高いことが多く、体に四肢の倦怠感(湿の停滞)なども伴いやすくなります。日々を健康に過ごすためにも、体にあったバランスの良い食事をとり、養生をすることも必要になります。自然治癒力(免疫力)を高め、体をもとの元気な状態に戻していきましょう。

 令和6年7月21日(日)に、函館支部の定例講習会がおこなわれました。この日は、夏らしい暑さを感じる日でした。いつものように、明るい元気な挨拶をお互いに交わし、講習会がはじまりました。午前の講義は、阿部 孝先生の『わかりやすい経絡治療・総集編』でした。病症をわかりやすく弁別するためのお話しなど、とても興味のある内容でした。質問、意見などもたくさんあり、活気のある講習になりました。午後は、いつものように『基本刺鍼』と『小里方式』の技術指導をおこない、お互いに、特技を再確認、体得することができました。
来月は『第13回 国際指導者研修会』に参加するので、函館支部の定例講習会はお休みし、再来月の令和6年9月15日(日)におこないます。

くわしい講義、講習のようす
検脉しながら、技術指導中のようす

令和6年6月の支部定例講習会がおこなわれました。

水無月(陰暦)6月 春から夏へのかわりめの月。稲や麦などののぎ( 穂先のとがった部分)をもつ種をまく時期と言われている芒種ぼうしゅ(5日頃)を過ぎると、梅雨つゆにより高温多湿のところがあったり、底冷えのすることがあったり、寒暖に差がある季節。北海道には普通は梅雨がありませんが、まれに天気がぐずつくこともありますので、晴れ間を活用して過ごすと良いと言われています。体に不調を感じたら、鍼が痛くなく、体に優しい経絡治療をおすすめいたします。

令和6年6月16日(日)函館支部の定例講習会がおこなわれました。この日は、暖かさを感じる、鶯などの小鳥の鳴き声が聞こえているきもちが良い日でした。明るい元気な挨拶をお互いに交わし、講習がはじまりました。午前の講義は、小林 和世先生の『経絡治療学原論上巻 第1章 経絡治療とは』の解説でした。とても興味のある内容で、質問などもあり、座談会のようにもり上がりました。午後からは『基本刺鍼』と『小里方式』の技術指導をおこない、充実した講習会でした。
来月の函館支部の定例講習会は、令和6年7月21日(日)におこないます。

経絡治療の講義、症例発表をおこなっています
脉をみながらの実技指導

令和6年5月の支部定例講習会がおこなわれました。

皐月(陰暦)5月 1日の八十八夜は立春から八十八日頃。この日を過ぎると、霜の影響も減って陽気もよくなり、種まきなどのめやすとなり、茶摘みも始まると言われています。5日の立夏は、暦の上では夏の始まる頃で、二十四節気の1つ。五月の空の晴れわたることを、五月晴れ(さつきばれ)と言い、過ごしやすい快適な天候を感じることが多くあります。雨が降ると五月雨(さつきあめ、さみだれ)とも言います。雨には「冷たい雨」と「暖かい雨」があり、雨雲の中で成長した雪や霰が融けて降ってきますが、日本に降る雨のほとんどは「冷たい雨」と考えられています。

令和6年5月19日(日)函館支部の定例講習会がおこなわれました。この日は、鶯(うぐいす)の鳴き声が聞こえている暖かい日で、遅咲きのさくらと、つつじなどがきれいに咲いてました。いつものように明るい挨拶を交わし、講習会がはじまりました。午前中の講義は、宍戸尚先生の『風邪に対する経絡治療』の症例発表でした。質問や意見がたくさんあり、今後、風邪に対する治療に、とても役に立つとおもいました。午後は実技指導をおこない、いつもどおりの『基本刺鍼』『小里方式』の技術の修錬をしました。充実した定例講習会でした。
来月の函館支部の定例講習会は、令和6年6月16日(日)におこないます。

経絡治療のくわしい講義、講習中

令和6年4月の支部定例講習会がおこなわれました。

(卯月)4月 清明の5日頃は、さわやかな明るい空気にみち、古くから親しまれてきた陽木のさくらの花木が、つぎつぎと開花していきます(さくらの花木は、200種類以上あると言われています)。さくらの花木の見頃の暖かな陽気から、うす曇りのはっきりとしない天気になることがあり「花曇り」とよばれます。また、さくらの見頃に寒気がはいってきたり、曇りや雨で気温が上がらないようすを「花冷え」と言います。20日頃の穀雨は、穀物の芽を出させる春雨を意味し、とくに雨が多いわけではありませんが、降れば「菜種梅雨」「春の長雨」などとも言われ、冬から春への移りかわりにあらわれる、穀物にとっての恵みの雨が降ることもあります。

令和6年4月21日(日)函館支部の定例講習会がおこなわれました。この日は、肌寒い感じはありましたが、暖かな陽気により、さくらなどの花の開花があちらこちらで見られ、人々のにぎわいもあり、とても活気を感じる日でした。いつものように、明るい元気な挨拶を交わし、講習会がはじまりました。午前中の講義は、阿部孝先生による『実践講座 治療編2』でした。テキストを見比べながら、考察をしながらの講義内容でした。質問、意見なども多数でて、活気のある講習会となりました。午後からは、いつものように『実技指導』をおこない、お互いに手技の確認などをおこない、とても勉強になりました。
来月の函館支部の定例講習会は、令和6年5月19日(日)におこないます。

くわしい講義、講習のようす
さくらの開花がありました

令和6年3月の支部定例講習会がおこなわれました。

弥生(陰暦)3月 降り積った雪は雨にかわり、氷もとけて水になる。春の気配に草木の芽が出はじめる頃から、春はしだいに寒さがゆるみ、陽光と恵みの雨を得て、草木が天地にみちてくる季節を感じはじめます。啓蟄の頃は、季節の移ろいを感じさせてくれる、冬眠をしていたような動植物などが外に出てくる時期。寒の戻りのあるあたりもありますが、日が急に長くなり「光の春」がはじまり、季節のへんかとともに春は光にあふれ、やがて、少し遅れて気温が上昇していき、寒さもやわらいでいきます。春の暖かさの訪れにより、目覚めの条件が整い、いっきにさくらなどは花のつぼみが膨らんで、花を咲かせる準備をしはじめます。
気象の変動、気血の変動によっておこる病、気の労傷が多いためにおこる病は、経絡治療により調整をしながら、生命力を整えると良いとおもいます。

令和6年3月17日(日)、函館支部の定例講習会がおこなわれました。薄曇りの肌寒さを感じる日でしたが、いつものように、お互いに明るく挨拶を交わし、講習会がはじまりました。午前の講義は、宍戸尚先生の『保健で取り扱う疾患・神経痛シーズン2』のまとめでした。講義の途中で、ご意見やご質問を受けて、たくさんの意見の交換がありました。とても活気のある講習となりました。午後からは、いつものように「基本刺鍼」と「小里方式」の実技指導をおこないました。指導の中であらたな気づきを見つけて、切磋琢磨しながらの良好な講習会になりました。
来月の函館支部の定例講習会は、令和6年4月21日(日)におこないます。

やさしい講義、講習のようす
脉をみながら、お互いに技術の向上中

令和6年1月の支部定例講習会がおこなわれました

1月(睦月) 年明けは、1年の無病・息災、健康長寿を願ったり、清栄を祝い、縁起物やおめでたい意味をもっている品でとりそろえられています。昔は家族が、仲睦まじく(1年を健康に過ごせますように)節日に祈りをこめて、節供(せっく)をあげ、さげていただくことを節会(せつえ)と言っていました。一月一日、三月三日、五月五日、七月七日、九月九日の節句にお供えされていましたが、一月一日がとりわけだいじにされ、歳神様に供える料理がおめでたい料理、節料理(せちりょうり)、御節(おせち)として残っていきました。春夏秋冬(四季)を四つの重で表現し、五の重は将来いっぱいになることを願った予備の重でした。最近は、地方により差異はありますが、それぞれのご家族の人数にあわせた量をいただいているところが多くなってきています。初詣、年賀状、お年玉、書き初め、歌を詠むなど縁起を祝います。
5日頃は「寒のいり」ともいい、小寒から節分までのおよそ1ヶ月を「寒」または「寒の内」ともいいます。いよいよ寒さも厳しくなり、雪がつづく場所もあります。
7日(人日の節句、七日正月)に「七草がゆ」をいただく習慣には、縁起のよい春の七草をおかゆにくわえ、不足しがちなビタミン、薬効成分の補給により、疲れた胃腸を休め、無病息災を祈るという意味もあります。
11日の「鏡開き」には、昔からはれの日に、胃腸の働きを強め、体に潤いをあたえる作用のあるもち米で作ったお鏡餅(丸い形は「鏡」の象徴、大小2段で陰と陽を表し、円満に年を重ねるという意味がこめられているお餅)を食べて力をいただき、長寿を願いました。
1年の始まりの月、経絡治療をしながら健康長寿の暮らしをすることができますように 。

令和6年1月21日(日)に函館支部の定例講習会がおこなわれました。お互いに明るい挨拶を交わし、講習会がはじめられました。午前の講義は、阿部 孝先生の『わかりやすい経絡治療・総集編』でした。「臓腑経絡の働き」などを、詳しくお話しされました。質問なども多く、活気のある雰囲気の中での講義となりました。午後からは、実技の「基本刺鍼」と「小里方式」をおこない、各自の技術の体得に努めました。
次の支部の定例講習会は、令和6年3月17日(日)におこないます。

よい雰囲気の中での講義、講習のようす

令和5年12月の支部定例講習会がおこなわれました。

12月(師走)冬は、日中が短く夜が長くなり、しだいに寒さにとざされていくなか、年のかわりめを迎えていきます。7日の大雪の頃は、本格的な冬の到来を感じはじめたり、雪が降りはじめるところもあります。また、初冬上旬の寒さが、次第にきびしく感じられつつある頃、思いがけない暖かい陽気になることがあり「冬日和」とも言います。
気温が冷えこみ、空気が乾燥する冬は、外界の陽気が少なく、陰気が盛んになる時期。陽気が深く貯蔵されていますので、あまり発散、無理をしないようにします。気象による症状がでやすい季節で、厳しい冷え込みが、体の機能に負担をかけ、血液の循環が悪くなり、血圧が上昇したり、冷え症や痛み、手足がだるいなどの諸症状がでやすくなることもあります。陰陽の気は、上下と内外において交流し、その働きを巡らせ、平均させて健康を保とうとしますが、過度の気象の変動などにより、体に不調を感じることもありますので、不調を感じる場合には、早めに陰陽の気などの調整をする経絡治療をおすすめします。

令和5年12月17日(日)に函館支部の定例講習会がおこなわれました。雪が降ってきて、冬らしい寒さを感じた日でしたが、明るい挨拶をお互いに交わし、講習会がはじめられました。午前の講義は、阿部 孝先生の「わかりやすい経絡治療 第22章 経絡調整の類別とその展望」の解説がありました。最後の章でしたので、総合的にまとめられていて、とてもわかりやすい内容でした。質問、意見なども多くあり、活気を感じる講習となりました。午後は「基本刺鍼」と「小里方式」の実技指導をおこない、どちらもテーマにそって進められ、それぞれが体得することができました。このたびも、また1つ勉強になりました。
本年も、当会をご支援いただきまして、どうもありがとうございました。来年(来月)の定例講習会は、令和6年1月21日(日)におこないます。

本年もどうもありがとうございました

令和5年11月の支部定例講習会がおこなわれました。

11月(霜月しもつき)秋は、穀物などが豊かに実り、収穫するたいせつな季節。空は高く澄み、木の葉は紅葉・黄葉してあざやかに色づいていきます。暦のうえでは立冬の前日までで、立冬から冬(ゆ)がはじまり、立春の前日が、冬の寒気がもっとも多いといわれています。暦のうえで立冬は11月7日頃で、この日から立春までには日の光は弱まり、日脚ひあしも目立って短くなっていきます。さわやかな「秋晴れ」の日差しが多くなったり、「秋冷え」や、晩秋から冬への移りかわりに吹く「木枯こがらし」のように、木の葉を枯らすような冷たい風が報告されたり、「時雨しぐれ」のような冷たい雨が、ぱらぱらと断続的に降ってくる小雨こさめの日があったり、思いがけない、ぽかぽか陽気の「小春日和こはるびより」になることもあります。
気温や湿度、気圧などの気象状況が、短時間のうちに変動するのにともなって、発症、症状の悪化が起こる病もありますので、体の不調を感じたら、早めに治療をするようにします。「適当な寒気(気温の低下)は、体を涼しくしひきしめますが、気温がさがりすぎたのに薄着でいたり、また、暖房過剰と着すぎて発汗することで、風邪(感冒)になりやすい」という教えもありますので気をつけましょう。秋冬や夜中は陰気が多く、冷え症にもなりやすいので、経絡治療により陰陽のバランスを調整すると良いでしょう。

令和5年11月19日(日)に函館支部の定例講習会がおこなわれました。空ににじが見えた、肌寒さを感じた日でした。お互いに優しい挨拶を交わし、講習会がはじめられました。午前は「会務報告」、阿部孝先生の「綱領解説」、宍戸尚先生の『症例発表』がありました。「沈脉の患者さんにたいする経絡治療」などの内容でした。質問や意見も多く、活気のある良い雰囲気の中でおこなうことができました。午後は「基本刺鍼」と「小里方式」の実技指導をおこない、とても勉強になりました。
来月の函館支部の定例講習会は、令和5年12月17日(日)におこないます。

くわしい内容の講習のようす
脉診の実技指導

令和5年10月の支部定例講習会がおこなわれました。

10月(神無月)秋は万物が実を結び、実りを収穫する季節と言われていました。草木の露が寒気にあたって冷たくなり(寒露)、しだいに地表付近の気温がさがって、露は霜となって降ったり(霜降)、草木が、まるで白く化粧をしているように見える日があったり、少しずつ木の葉が色づき、紅葉がはじまっていきます。陽気が少ない時期になりますが、陽気は体内には深く内入(収納)されると考えられてきました。この時期は「静かに過ごすとよい」という教えもありますが、もし、発汗をした場合には、病の原因になることもありますので、すぐに拭き取るようしましょう。できるだけ、自然の状態に調和して暮らす(生活する)ようにしながら、体の不調、病は治すようにするとよいでしょう。

令和5年10月15日(日)に、函館支部の定例講習会がおこなわれました。この日は、晴れた暖かさを感じる日でした。いつものように、お互いに明るい元気な挨拶を交わし、講習会がはじめられました。午前の講義は、阿部 孝先生の「実技解説」でした。「わかりやすい経絡治療」から「取穴の選択」など 「本治法」「標治法」に関係する内容でした。たくさんの質問などがあり、活気のある講習となりました。午後は 「基本刺鍼」と「小里方式」の実技をおこない、臨床でたりない部分を補いました。「小里方式」の実技は、毎回、考えさせられる事がでてきて、とても勉強になります。このたびも、良い雰囲気の中、講習会をおこなうことができました。
来月の函館支部の定例講習会は、令和5年11月19日(日)におこないます。

くわしい講義、講習のようす
ベテラン講師の実技指導と会得